医学出版社

   
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昭和天皇 晩年の想い出
昭和天皇 香淳皇后元侍医  伊東貞三
『回想の昭和』を改訂

A5判 140頁
本体 1,200円+税
2015年 初版 
ISBN 978-4870551312


旧版『回想の昭和』の改訂新版。 晩年に侍医として陛下にお仕えした著者が綴るエッセイの数々。ご体調に異変が生じ始めてから手術に至る経緯、また病状が進行してから崩御されるまでのご様子など、身近で陛下に接した著者が明かす、晩年の昭和天皇の回想録。

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序 文

 昭和天皇が崩御されてはや26年が過ぎております。そもそも「昭和」という年号は、『書経』の中にある「百姓昭明、協和万邦」、すなわち全ての人が希望を持ち、あらゆる邦が合和することを願って付けられたものであると言われております。
 大正時代は第1次世界大戦が終わって大正デモクラシーの時代に入り、国民はこぞって明るい未来への希望を持っていました。しかし国民の希望とは裏腹に、徐々に不況に陥っていたところに突然に関東大震災が発生したのです。大正バブル時代の必然であったか偶然であったかわかりませんが、日本はやがて重苦しい不景気と戦争の時代へと急速に傾斜して行ったのであります。
 私は昭和4年生まれでありますから、ちょうど昭和とともに生きてきたことになります。小学校で「昭和、昭和、昭和の子供よ僕たちは……」と唄ったことを思い出します。
 我々日本人にとって、昭和は栄光と挫折の繰り返しでありました。この振幅の激しさは、ある意味で日本人の国民性によるものかもしれません。努力家であるが短気、すぐ有頂天 になるが忘れっぽい、これらの性格が長所として国を発展させると同時に、往々にして短所として壁にぶつかりもしました。

 私たちが子供の頃は、「天皇は神様」と教えられました。若い頃に刷り込まれた遺伝子は簡単に抜けるものではありません。昭和天皇は、昭和21年正月に「人間宣言」と一般に言われている発言をなされましたが、若い頃に「天皇は神」と教育を受けた私は、理屈ではわかっていても、いざ天皇に拝顔すると戸惑うことが多かったのです。事実、この本に書きましたように、昭和天皇の最期は普通の人とは思えない従容としたお姿でありました。

 人間は若いうちは夢と希望に膨らんで、前を向いて進んでおります。しかしながら老齢になると、多かれ少なかれ回顧的になります。この本書を書くに当たって関連ある方々にご相談し目を通していただきましたが、昭和天皇を尊敬する一人として、私の経験を残しておきたいと思いました。  
 本文にも書きましたように、公人として昭和天皇のご病態の報道については開かれるべきか否か、あの当時新聞記者と議論をしたことを思い出します。そう申しながら、あれから二十余年が過ぎ、時代が平成に変わってからすでに4分の1世紀が過ぎました。  
「平成」とは、『書経』の「地平天成」(地平からに天成る)、また史記の「内平外成」(内平からに外成る)とから取られたものと言われております。  私はこのような思想が永久に続くことを切望するものであります。 平成27年6月                
                      著 者



■目次

第1部 昭和62年の天皇誕生日から崩御されるまで

昭和62年4月29日
昭和62年5月
昭和62年7月
昭和62年8月24日
昭和62年9月22日
昭和62年10月7日
昭和63年9月13日
昭和63年秋
昭和64年1月7日 
天皇誕生日
佐賀県への最後の植樹祭
那須御用邸
宇都宮ホテル会議
手術
宮内庁病院ご退院
ウマクユカナイ
吐血と満月
崩御            ほか


第2部 徒然なるままのエッセイ

陛下の日常
天王のお住まい
定期拝診       ほか
陛下のお人柄
お痛みのこと
ひとりごと
陛下と生物研究
朝ドラ「おしん」と陛下
やぶ医者の話      ほか
侍医として
陛下にお仕えする人々
皇室の慣習
皇居の中は 徒然なるままに
昭和天皇のVetoについて  ほか

第3部 グラフ集

 在りし日の昭和天皇
 大喪の礼   
 那須御用邸         ほか  






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